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2016/12/19

Thieves Guild HQ その1(前編)

 ――これは、現在よりしばらく前の話。

 第三紀434年、暁星の月1月の終わり、宮廷からエルダースクロールが盗まれた、しばらく後の話である。
 誰も知らぬまま、ノクターナルの呪いが解かれ、盗賊ギルドのギルドマスターにしてグレイ・フォックスたる地位を譲られた少女の、空白にて語られた、幕間の物語……。


 帝都、港湾地区。そのスラムの一角に、一つの小屋が存在した。
 多くの者は2人の少女が住んでると思い、彼女たちに邪な思いを擁く者もいただろう。だが、より少ない者たちは、そこに住む少女たちが見た目通りの存在でないことを知っていた。――すなわち、彼女たちは凄腕の盗賊であり、その強靭な護衛であると。


Thieves Guils HQ1-10000
「にしても、これからどうするかね?」

 件の小屋の地下に造られた風呂に入りながら、赤毛の少女が呟いた。少女の名はアン。凄腕の盗賊にして、暗殺者である。尤も、暗殺者としては現在のところは休業状態と言ってよいだろう。所属していた組織を潰してしまったので、依頼人が依頼を持ち込むルートが存在しないためだ。
 しかも、盗賊としても先代グレイフォックスからその地位を継ぎ、しかもそのことは公表されていないため、目下特別な仕事はない。かと言ってそれなりに金銭に余裕がある状況下で一般家庭に忍び込んで小銭を漁るというのも間抜けな話だ。アンにとって盗みとは、趣味ではなく生きる術に過ぎないのだから。
 しかも、いくつかのデイドラの祭壇にまつわる冒険を終わらせた現在……ありていに言って、アンは暇だった。


Oblivion 2016-12-18 05-06
「そうですねえ。ぶっちゃけ今暇ですしね。アンさんがお店を開くほどの予算もないですし。どこかのお城の宝物庫でも暴きに行きます?」

 そう返した黒髪の少女は、サクと呼ばれている。彼女たちしか知らない事実ではあるが、彼女は日光を克服した吸血鬼のデイ・ウォーカー――その分体なのである。

「いや、リスクが高いし、いいや。地道に稼ぐか何かしないと、かなあ」
「そうですか。それじゃあ、しばらく私の仕事、ってない感じですか?」


Oblivion 2016-12-18 05-06_1
「あ? なんだよ、仕事が無いからどっかに行こうってハラか?」
「はい。アンさんと冒険するのも楽しいんですけど、やっぱりそろそろ本格的に血が欲しいので……タムリエル強制献血漫遊ツアーにでも行きたいな、と♪」
「……オレは付き合わないからな?」

 にこやかに物騒な事を云う吸血鬼に、アンは三白眼になって応えるのであった。


 ……数日後。

Oblivion 2016-12-18 05-13
「……暇だ。暇すぎる」

 ここ数日、盗賊ギルド本部のギルドマスターの部屋でゴロゴロしていたアンは、ベッドで寝返りを打つとそう呟いた。
 働かなくても生活に支障が無いのは悪くはないが、こうもやることが無いと溶けてしまいそうだ。

「アーマンドにでも何かやることないか聞いてみるかな……」


Oblivion 2016-12-18 05-18
「よう、赤毛レッド・ヘアー。またグレイフォックスの部屋にいたのか。お盛んだな」

 アンが部屋から出ると、ちょうどそこに盗賊ギルドの幹部であるアーマンド・クリストフが立っていた。グレイフォックスの正体は、盗賊ギルド員に対しても秘密であり、唯一この部屋に入る権利を持つ少女を、彼の情婦と思うものは多いのだ。
 尤も、アーマンドは目の前の少女が凄腕の盗賊であることを知っている。彼女が入会後、わずか3か月で盗賊ギルドの幹部にその名を連ねているのは、美貌で権威に取り入ったのではなく、ひとえにその卓越した盗みの腕ゆえだ。彼自身、その腕に何度か救われている。

(……そもそも、グレイフォックスは女だしな。同性愛者だなんて聞いたこともないし……やれやれ。一体誰がこいつをグレイフォックスの情婦だなんて言い出したのやら)

 アーマンドは気づかない。先ほどの思考で、グレイフォックスを「彼」と呼んだことに。
 グレイ・カウルに掛けられたデイドラの神、ノクターナルの呪い。先代グレイフォックスにより半ば解かれてはいるが、カウルを被ったものを「グレイフォックス」以外の存在と認識させなくする魔力は健在だ。その力に囚われたアーマンドは、己の矛盾に気づくことは無い。


Oblivion 2016-12-18 05-19
「冗談はさておき、だ。朗報が一つ来たぞ。
 ブラヴィル方面で活動するメンバーが、旧本部の改装に成功したと言ってきた」
「あ? 旧本部?」

 アーマンドがこの手のネタでからかうのは割とよくあることで、本気にしてないのも知っているため、そこは無視して話を進める。

「そうだ。ブラヴィルの外、街道沿いにあったんだが建物が老朽化していてな。随分と放置していたんだ。それの改装がようやく終わったのさ。
 あっちの担当はス=クリーヴァだが、彼女は自分の仕事で手いっぱいだ。旧本部に詰めることになる下っ端たちにも、新しい目標や指導が必要だろう。
 どうだ、お前さん、確かブラヴィル出身で、しかも今仕事が無くて暇な身だとか言ってたろう。あっちの運営を引き継いでみないか? せっかく幹部に名を連ねたんだ、いい経験になると思うが」


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「……オレがか?」
「そうさ。お前があっちを請け負ってくれれば、ブラヴィル地域でのギルドの立場を確かなものにする助けになるはずだ。細かい運営については専門家に補佐させるが、とにもかくにも連中には見本となる腕のいい盗賊が必要だしな。
 そうしてくれれば、俺は港湾地区の運営に全力を注げるって寸法だ」

 ふむ、とアンは考える。
 アンに組織管理能力などない。そもそも、やったことすらないので、そのイロハも知らない。
 だが、その手のことは専門の補佐がつくらしいし、アンの仕事は恐らくは下っ端に対する技術指導と、難易度の高い仕事を請け負い成功させることで、部下への見本となる事なのだろう。
 ……悪くはない仕事のようではあった。

「そうだな。取りあえず、あっちが安定するまでの期間限定ならいいぜ」
「素晴らしい! それじゃあ、地図にマークを付けておくぜ」



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「さて、と。それじゃあ出かけるかね」

 翌朝。準備を整えたアンは、新しい鎧に身を包み帝都を発した。

Oblivion 2016-12-18 05-24_1Oblivion 2016-12-18 05-24_2Oblivion 2016-12-18 05-25Oblivion 2016-12-18 05-25_1
 ところどころを白いプレートと赤い布で覆った鎖帷子チェインメイル。この格好を見て、彼女を盗賊や暗殺者の類と思うものはいないだろう。さりとてどこぞの英雄様にも見えない。精々、ちょっと見栄えのいい傭兵かトレジャーハンター程度である。
 裏の世界に住むが故の表になじむための変装であった。


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「えーっと、ブラヴィルの中じゃなくて外の街道沿いっつってたな」

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 ――巨人トニーの総菜屋(Big Tony's Deli)
 ブラヴィルの西方、街道沿いの橋を渡ったところにその店はあった。木造の、決して高級感のある店構えではないが、それゆえ貧民の多いブラヴィルの住人や、旅の冒険者にはなじみやすそうだ。


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 その総菜屋の入り口にアンは立っていた。ここが盗賊ギルドの旧本部である。

「巨人トニー、ねぇ……。なんだ、ノルドが店主やってるのか? しかもノルドの中でも一際背が高くて筋骨隆々の超戦士、とかだったり……ねえな。そんなごついのはこないだアリーナでグランドチャンピオンになった奴だけで十分だし、ほかにいたとしても盗賊ギルドじゃなくて戦士ギルドに行けよって言うな」

 2か月半ほど前――より正確に言えば、元旦にグランドチャンピオン・グレイプリンスに挑み勝利した新チャンピオン、カエルレウム・ローレフとかいう6フィート半を優に上回る巨漢の戦士を思い浮かべた案だが、自分には関係ないと振り払うのであった。
 むろん、1年後に彼と冒険した挙句全裸を見られる落ちになるとか、この時の彼女が知るはずもない。


Thieves Guils HQ1-60000
 店内は見た目通り、狭いが地元民が溶け込める雰囲気で、割と清潔感もある悪くない店だった。惣菜を持ち帰り用に売るのみならず、店内で飲食できるスペースもわずかながらある。これならば狩人がその帰りに減った小腹を満たし、夕飯の材料を買って帰ることもできるだろう。しかもこれなら自分たちがとった獲物を裁くこともできそうだ。

「……ってか、オレが子供のころ、この店あった気がするな。親父がよく獲物持ち込んでたような。改築したってそういうことか」

 もともとブラヴィルの狩人の娘であったアンの記憶に残るものがあった。それにしても、この店の雰囲気は悪くない。ここでの仕事の合間に経営について少し学び、すべてが終わったら港湾地区で自分の店を持つのも悪くはない。
 小料理とお酒を出す小さな店でいい。材料費を抑えればスラムの住人も通える低価格にできるだろうし、裏の情報を集め、そっちの仕事を持ち込む窓口にもできるかもしれない。


Oblivion 2016-12-18 19-35
「“巨大な”トニーってそういう意味かよ」

 小男が台の上に載って大きく見せているだけだった。


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 商品を見ると、シロディール特有のありふれた料理ばかりであるが悪くはなさそうだ。
 と、店主であるトニーが話しかけてきた。

「いらっしゃいませ。初めてのお方ですね。私が店主のトニー、この辺りでは“巨大な”トニーと呼ばれています。何かお探し物はございましたか?」

 にこやかに話しかけてくる“小人”トニーに向かい、アンは小さくささやいた。

「ギルドのアンだ。アーマンドから送られてきた」

 とたん、笑顔だったトニーの瞳に鋭さが宿る。それでも笑みを崩さないのは客商売を営むものとして、いっそあっぱれだっただろう。

「なるほど、あなたが赤毛(レッド・ヘアー)でしたか。お噂はかねがね。お会いできてうれしく思いますよ。奥に入り口がございます」


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 言われるまま店の奥に向かうと、倉庫と思しき一角……その奥に、他とは違うスライド扉のついた箱が存在した。

「これで入り口を隠してるのか。ご丁寧にばね仕掛けでスライド扉が自動で戻るようにしてある」

 スライド扉を開ければ、そこには箱の底がなく、地下への入り口が。秘密基地としては誠に凝っているといえた。


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 と、いうわけで、秘密基地の紹介は後半に続く。そっちはRPなしで行きますです。


補足
・Thieves Guild HQ:
 盗賊ギルドその後、を描くクエMOD。テストプレイしてすごく楽しかったのですが、惜しいと思う点が2つあります。一つはPCをギルドマスターとグレイフォックスでない状況でも思われる点。カウル脱ぐとグレイフォックスではないと思われるんじゃなかったのかと。
 また、vanillaクエの設定に絡むため、クエの進行状況を選ぶところがある点でしょうか。前者はRP記事としての表記をいじることで、後者は後述の設定を利用することで、フォローとさせていただきます。

・しばらく前の話:
 本当は普通に時間の流れに沿った設定にするつもりだったんですが、バグチェックを兼ねてテストプレイをしたところ、クエスト設定上この時期じゃないと矛盾が生じることが確認できたため、このようにしました。
 ほかの動画の設定とかねて言うと、OPの1月は盗賊ギルドクエ終了時の話で、“今”は蒔種の月(3月)の半ばくらい。ちょうど、ミニマム勇者が第一紀に飛んだ直後あたりで、戦士ギルドは今佳境、魔術師ギルドは終わってます。詳しくはブロマガの年表をどうぞ。……あれ、こっちのブログ用に続編の設定も込みでリアルタイム更新するよう書き直すべきかな?

・風呂:
 この二人が風呂でブリーフィングするのは動画時代からのお約束。サクのは見せてもアンのは見せないこだわりw

・お城の宝物庫:
 Vaults of CyrodiilというMOD。あれはあれでやりたいところだけど、紹介記事はもう存在するんだよなぁ……。ちょっとググるとすぐに出てくるのが。

・タムリエル強制献血漫遊ツアー:
 盗賊クエなので、護衛抜きでやろう、という理由づけなんですが。1年後の設定の呪霊の剣の動画においてもタムリエル強制献血漫遊ツアーに行ったままなので、1年以上ほっつき歩いてることに。設定上、彼女は本体からお礼にアンに与えられた疑似使い魔みたいなものなんですが……いいのか、それでw

赤毛(レッド・ヘアー)
 アンの二つ名というかコードネーム。色々考えたんだけど、仰々しいのは似合わない気がして。この時点では盗賊一本の設定ですが、後に暗殺と複合で「なんでも狩る」狩人として仕事をするようになった後も、これで行くと思います。

・情婦と思う:
 グレイフォックスの正体が秘密なのにグレイフォックスの部屋に堂々と入ってとがめられないわけですから、その手の誤解はされててもおかしくないかな、と。

・新しい鎧:
 たまたま見つけたお気に入り。アンは表向きの装備はエロスと「それでも特別な品ではない」感じが欲しいところで、こういうチェインメイル系なのはありがたい。

・グランドチャンピオン:
 もちろん僕らの脳筋さんである。別にアンは某勇者と違って筋肉フェチでも巨漢好きでもないが、一応アリーナの闘士になったことがあるので情報をチェックしていただけである。
 アンの好みでいえば、表の世界でまっとうに自分を養えるだけの稼ぎをしてて、なおかつ自分の裏を知っても受け入れてくれる人(それで足を洗うのはOK)というところかな。裏の世界にいるのは稼ぐ手段に過ぎないので。幸い、顔は求めない。金は求める。

・彼と冒険:
 脳筋?戦士放浪記の呪霊の剣編参照のこと。ただしアンの顔データが違いますがw そこは気にしないようにw

・子供のころ:
 アンは数か月前までブラヴィルに住んでた狩人でした。ので、ここが「改装」という設定なら、同じく狩人であった彼女の両親は利用していたでしょう。
 ちなみに両親はアンが12,3くらいの頃に、イノシシに殺されてますが。……イノシシって、本来古代人にとってはダンプカー並みの脅威だったんだぜ?

・小男:
 本当に男ボズマー並みに小さかった。

・シロディール特有のありふれた料理ばかり:
 看板見て「なぜイタリア国旗?」と思い、商品がどんなものか調べて「なぜイタリア系ばかり?」と思ったわけですが。シロディールは古代ローマがモデルで、ローマは現在イタリアの首都なわけですからシロディールの料理≒イタリア料理という解釈は、一概に間違いではないのでしょうw
 ただし、敬虔な九大神信者は香辛料の類をほとんど使わないそうですが。あんまりおいしくなさそう。

・ばね仕掛け:
 ほんとに開けるとスライドし、一定時間で自動的に戻る。

後半
 1話で終わらせるつもりだったのに、SSが多くって2回に分けざるを得ませんでしたw




 
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