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2016/03/29

おかーさんの死霊術研究記 The Ayleid Step その4 前篇

4-10000 神秘魔法が上級者になったけど、エッセンス・ドレイン、強いわね。

 割とがりがり削ってくれるわ。


4-30000「失礼、以前オーラム隊長から仕事を受けた、冒険者のアマリア殿とシステリア殿、それにメイコ殿ですね?」

 書物を買おうとファースト書店に赴いた私たちの後ろから、一人の帝国衛兵が声をかけてきた。ちなみに、オーラム隊長とは、前回人探しの依頼を担当していたテルティナの事ね。

「ええ、私がアマリアですけれども」

 しれっと偽名を答える私。何せ私たちは死者である。本名の方が話がしやすいのだけど、迂闊に名乗って正体に気づかれては困る。そのため相手によってはこの手の偽名を用いているの。
 当然、帝国軍に本名を名乗る謂れはなく、帝国軍としても疑う理由がないため、彼らの間ではこの名で通しているわ。

「隊長から言伝を預かっております。大至急来てほしいと」
「大至急? 何かあったのですか?」
「申し訳ありませんが、小官は言伝を請け負っただけで事情については知らないのです。ただ、貴女方の力を借りるべき事件が起きたようではあるようですが……」

 残念ながら、衛兵は役に立つ情報を持っておらず。とりあえず頷くしかなかった。



4-40000「……何をやってるのよ……」

 帝都中を歩き回り、ようやく見つけたのはタロス広場の飲食店、発泡フラスコ亭だった。のんきに食事中である。もちろん、帝国軍の隊長である前に人間である。有事であろうと、1分1秒を争う事態でないのなら食事位とっても良い。問題は、明確な集合場所の指定をない上に、食事に出かけているという伝達もしなかったことである。おかげで無駄に詰所巡りをする羽目になったのだから。

「おや、思ったより遅かったですね。食事の途中で失礼しますよ」

 非難の視線を鋼の面皮で弾き飛ばし、いけしゃあしゃあとこのアマは口を開いた。

「さて。忙しいのに御足労ありがとうございます。実は、例のステップ絡みの事件がおきまして、貴女方の力を借りたいのです。衛兵たちの数は常に足りていないので派遣ができないのです」

 テルティナの鉄面皮の前には、いかなる非難も効果がなさそうね。早々に体勢の不利を悟り、戦略的撤退を敢行することにした。……要するに、大人しく話を進めることにしたのである。

「はあ、わかりました。それで?」
「最初に言っておきますが、今回報酬の確約はできません。と言うのも、これはとある商人からの依頼にすぎないからです。なので報酬の話はその商人としてください」
「商人?」

 そもそも、帝国軍が商人からの仕事を仲介するとは世も末である。

「ええ。帝都に滞在しているアルゴニアンの商人がいるのです。彼の名はハル=ニーア。商人宿に泊まっています。彼によれば、奥方が見知らぬアイレイド遺跡――つまりステップの先の遺跡で行方不明になったとか。すぐに救助を出さねばなりません。ですが」
「人手不足、ですか」
「ええ。折りしも現在はオブリビオン・クライシスが終結。あの忌々しいゲートへの対策は不要となりましたが、これにより帝国自体が弱体化し、周辺国の独立の気運が強まっているのです。その対策として軍は多くの仕事に駆り出されているのですよ。
 どうでしょう、お願いできませんか?」

 思わずため息がこぼれた。人助けは柄ではない。ぶっちゃけ、私は世界の全てを敵に回しても大切な人さえ守れるのであれば、それで構わない、と言う主義であり、それ以外は自分の趣味が優先する女だ。前回と違い、報酬も確約できぬ人助けなど、本音を言えばやりたくはなかった。
 だが、ここで断るとやや面倒なことになりそうである。と言うか、こんなことで帝国軍ににらまれる方が面倒だ。不承不承ではあるけど、この任務を請け負うしかなかった。その商人とやらが、吝嗇でないことを信じてもない神に祈り……まあ、報酬しょぼいんだろうなあ。


4-60000 宿の主人によると、ハル=ニーアは散歩に行ったとのこと。商店地区を適当に探した結果、裏道で彼を見つけることに成功。

「初めまして。帝国軍から派遣されてきた冒険者です」

 ハル=ニーアは、一般的なアルゴニアンのイメージからほど遠い尊大な態度で反応した。

「ほう、そうか。お前さんたちが帝国軍の代理か。取りあえず、連中にも仕事をする気はあったみたいだな。……有った、のか? これは。まあいい、それで、妻の探索はいつしてくれるんだ? と言うか、お前たちみたいなひょろい女にできるのか?」

 ぴきり、と私たちのこめかみに青筋が走る音がした。そもそも、私とシスタリアはハイエルフ――この世で最も高貴な種族と自認する種族である。まあ、家系上他種族の血も多々入ってはいるのだが、それでも根幹はアルトマーであり、その誇りは失っていない。
 要するに、私たちもまた、他種族は見下す傾向にあるのだ。まあ、表立つほど強いものではないし、逆に異種族とは思えない有能な人物、に対しては逆に好感と尊敬を擁くんだけどね。うちの旦那様パパウルさんとか。
 いずれにせよ、奴隷種族であるはずのトカゲにこのような物言いをされる理由などない。とはいえ、とにもかくにも依頼人は依頼人である。生前には全く必要のなかった鋼の精神で怒りを抑え込み、話を進めることにした。

「契約が済めばすぐにでも。私たちは冒険者ですよ?」
「もちろんだ、報酬は支払おう。500でどうだ」

 トカゲが副音声で「貴様ら貧乏人には見たことが無い額だろう」と言っているのが、はっきりと聞こえた。もちろん、私たちクラスともなれば、500セプティムなどはした金に過ぎないのだが。
 とはいえ、冒険の報酬としては悪くはない。決してよくもないが。

「その前に。奥さんが無くなっていた場合はどうなるのですか? 報酬無しと言うのであれば受けられませんよ」
「ううむ……それでは俺の……いや、忘れてくれ。分かった、生死を問わず、妻を見つけてくれたら500支払おう」

 ハル=ニーアは渋々妥協した。
 おや? こういう時って普通なら、まずは絶対生きている、と言い募るか、絶対生きて連れて帰れ、でなければ報酬を払わん、と言うところではないかしら?
 彼の言い分は、彼女の死を確信しているか……あるいは希望しているように思えるわね。もちろん、そうであれば、わざとタダ働きさせようとしていたようにも見えるのですけれども。

「わかりました。それで手を打ちましょう。それで、奥さんに何があったのですか?」

 ハル=ニーアの言い分をまとめると、こうだ。
 アルゴニアンの故郷、ブラック・マーシュで商社を経営する夫妻は一週間前に、帝国にやってきて、アイレイドステップの存在を知った。好奇心を惹かれステップ巡りを行った夫妻は、悪夢を司るヴァ―ミーナの祠の北にあるステップから、未知の遺跡に赴き、アンデッドに襲われたのだ。
 結果、夫は妻とはぐれ、一人逃げだすことに成功した。

「衛兵どもがアイレイドステップの使用なんて許可しなければこんなことにはならなかったんだ、あの役立たずのごく潰しどもめ!」

 彼は衛兵の下に行き、妻の死の責任を取らせようとしたが、証拠がないと突っぱねられた。……結局、どのような責任の取らせ方をするのかについては言葉を濁した。

「妻が死んだ証拠に、アミュレットを見つけてきてくれ。そうすれば、ボーナスを付けよう」



「まあ、胡散臭いことこの上ないわね」



4-800004-900004-100000 幸い、ステップ自体はすぐに見つかった。ここから転移をすれば件の遺跡につく。
 ……問題は、万が一救助者が生きていた時のため、リッチ化しての探索ができない点かなあ。


4-1100004-1200004-1300004-140000 いつも通り、遺跡自体はアンデッド、特にリッチに満ちた場所であったが、主に私の攻撃魔法と召喚とシスタリアちゃんの活躍で難なく攻略することができた。まあこのくらいは、ね。

4-150000 ステップ遺跡はこういうのがあるから悪くない。ちなみに最初に略された話の中で12の遺跡を巡って見つけまくってます。

4-1600004-170000 この手の仕掛けはお約束。さて、閉じられたゲートの先には……?

4-180000 明かり……松明の?

4-190000 っていうか、この人ってまさか……生きてたんだ。

「……私を殺しに来たのですか?」

 目的の人物――ナー=ディーンは、私が近づくと開口一番そういった。あまりに失礼な話だとは思うが、まあ、あの夫の事を考えたらそうよねぇ。

「大丈夫、私たちは敵じゃないわ。旦那さんに雇われて貴女を探しに来たのよ」

 とりあえず事実を言ってみるけど、信じてもらえるのかしらん?

「……あの男が? まさか。貴方が請け負ったのは、私の救助ではなく、私の死を確認することではありませんか?」

 するどい、いや当然か。妻なのだから。

「まあ、そこまで明言はされなかったけど、彼の態度を慮れば、ね」
「でしょうね。彼は私が死んだと思っているのでしょう。死んでほしかったのでしょうし。何せ、私をここに置き去りにしたのは彼なのですから」

 まあ、予想通り。とはいえ、疑問はある。

「夫婦でしょう? なぜあなたを殺そうと?」

 浮気して奥さんが邪魔にでもなったのか知らん? 私なら、相手と条件次第では認めるけど。

「夫は、私ではなく私の財産を愛しているのです」

 納得。

「私の両親は裕福でした。両親の死後、私が商社を継ぐと、彼は熱烈に私に求婚をしてきました」
「それはまた、何とも分かりやすいわね」
「全くです。でも当時は引っかかっちゃったのよ。で、今や私が死ねば会社は彼のもの。私を殺したいと思うのは必然ね。それで、どんな報酬を約束したのかしら?」
「500よ」

 その答えがおかしかったのか、ナー=ディーンは唇をわずかに歪めた。……意外とわかるものね、トカゲの唇。

「あの男がそんなお金を持ってるわけがないのにね」

 なんと!? ……まあ、いちゃもん付けて報酬を渋るとは思ってたけど。

「ところで、私からも依頼をしてもいいかしら?」

 言うまでもない。彼女を無事に連れ帰し、夫へ制裁を加えるのだ。

「オッケー。それで具体案は?」

 同じ女として、一つ返事と言うものである。

「ありがとう。取りあえず連れて帰ってくれれば。話はそれからよ」

――後半に、続くんじゃ。

補足
・一人称文章:
 取りあえずテストで。

・エッセンス・ドレイン:
 某蟲の王のアーティファクト・血蟲の兜を装備してる間使えるレベル変動制魔法。ママリアは普通に習得してる。体力、マジカ、スタミナを10秒ほど吸収する魔法で、最高レベルになるとホント強い。ただし、vanillaではバグで一番弱いものしか習得できない。蟲の王が使わなくってよかったね。

・偽名:
 斧亭では本名ですよ。主に公共機関系とか娘にばれそうな関係者限定です。……割と斧亭の連中縁があるんですが、そのつながりは知らないw

・歩き回り:
 マーカーが出てるんですが、最初街の外だったんで前回みたいな場所かと向かってみれば、いきなりワープ。いきなりマーカーがフラスコ亭と言うw

・気運:
 これが高まった結果、200年後の歴史につながる。一応、公式の歴史は踏襲する世界線ですよ。

・柄ではない:
 おかーさんの性格はニュートラルイビル。法はそこそこ守るけど自分勝手である。

・誇り:
 この誇りに染まってないのは、シアン位じゃないかな。ここらへんは教育環境の差。マリンはシスタリアが生きてたからね。一方、異種族でも優れていれば本能が求めるのである。

・ステップの使用許可:
 帝国軍に禁止を命じる権限があるのかは不明だが、あるのであれば、確かに使用を禁止すればステップ絡みの問題の多くは起きなかっただろう。……多分、例の一派が暗躍するのを止められなくなると思うが。

・活躍:
 ママリア「え? メイコちゃんの活躍? あの子5レベルよ? 鍵開けと私の性欲解消のためだけに連れまわしてるんだもの」
 召喚が20秒縛りしてるせいでリッチ化しなくても使えるのが気になるので、召喚時間を増やしてリッチ時専用にしようかな、とか思ってる。

・見つけまくってます:
 今のシスタリアの武器がその産物だったり。





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