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2019/10/16

Moriarcis - City of the Dead その5

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「さて。それじゃあ宝珠をマイアークに渡しに行きましょうか」



 

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“ついに! ついに宝珠がそろったか! ママリアよ、扉に宝珠を押し付けるのだ!”

 言われるまま、宝珠を扉に触れさせると、宝珠は溶けるように消えてしまった。それと同時、扉を覆っていた膨大なマジカが消えたのがママリアには感じられた。

“やったのか……ついに! さあ、ママリアよ、我がもとに来るがいい……!”

 扉が、開いた。


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 その玄室で待っていたのは、一人のダンマーであった。天然なのか剃っているのか、スキンヘッドの男である。鎧とローブを組み合わせた格好を見るに、戦闘魔術師(バトルメイジ)であろうか。
 骸骨たちが跪く玉座の前で目を血走らせて立っている姿には支配者の威厳も何もあったものではない。せめて悠然と玉座に座って出迎えられないものだろうか、とママリアは思うものだ。
 マイアークの目的は、おおよそ見当がついている。そのことを考えれば、こうして対面した以上、殺しあう関係にしかならないだろう。しかし目的がそうだという明確な確証がない。ならばさすがにいきなり襲い掛かるのはよろしくないと最後の一押しを聞くためにマイアークの元にママリアたちは近づいた。

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「「「!?」」」

 だが、近づくだけで終わってしまった。マイアークが事前に仕掛けていた拘束魔術に囚われてしまったからだ。
 唇を三日月のように釣り上げたマイアークは言う。

「嗚呼……ようやく出会えたな、我が親愛なる死神よ。こうして顔を見ることができるのを、うれしく思うよ」
「でしたら、このような真似をするのは紳士のマナーではないのでは?」

 もはや指一本動かせなくなったママリアには、せいぜい悪態をつくくらいしか能がない。だが、その態度をこそ好ましく思ったのか。マイアークは笑みをさらに歪めた。

「すまないな。だがこちらにも事情があるのだ。……お前は、私の為にかなりの尽力を注いでくれた。ならばわかるだろう。我が肉体の状態を」
「……」
「闇の秘術を何世紀もの間行使し続けることは、我が肉体に相応の代償を必要としたのだ。もはやこの聖域に満ちる暗黒の魔力でさえ、私の維持に十分ではない」

 話すうち、マイアークの表情は暗いものになっていった。ように、シスタリアとメイコには見えた。だが先頭にいたママリアには見えたのだ。うつむいたその陰から漏れる、暗い喜悦の笑みが。

「しかし、お前には感謝する。私は今、新しい肉体を得るために必要なすべてのものを手に入れた! まさしく! 私が欲していたものだ!」
「……それは、宝珠だけを指しているわけではないですよね?」
「さすがに気づいていたか! そうだ。必要なものは宝珠のみにあらず。強靭で、素早く動け、暗黒の活力の器になれる存在。わかるだろう、我が小さき死神よ。それはお前の肉体そのものだ」
「「「え~」」」

 思わず、3人の声が重なった。

「ご主人様が強靭とかないニャ」
「別に、足が速いわけでもない」
「っていうか性転換していいのかしら」

 そもそも、生まれつき死病に悩まされたママリアのどこがマイアークの新たな肉体になれるのかわからない話である。あるいは、リッチとなったことでその条件を満たしたのか。
 いずれにしても、マイアークはそれを戯言とまともに受け止めなかった。

「すべては些細な問題だよ。お前たちが刈り取ってきてくれた魂は、私にお前の魂を肉体から切り離すだけの力を与えてくれた。そして宝珠の力を使えば、お前に乗り移ることも可能なのだ」
「その割には、こんな手間をかけるのですね。そこまで言うならとっくに殺してしまえばいいでしょうに」
「殺すだけなら簡単だ。だがそれではお前の肉体が損傷してしまう。それは避けたかったのだよ。だから、少々面倒だが別の方法でお前の魂を切り取らねばならん。……お前の内側から魂を滅ぼすという手でな! さあ、世界のあらゆる知識を得た死霊術師の心の中を見るがいい!」

 いうが早いか、マイアークはママリアの胸に手を伸ばした。



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 気が付けば、不思議な空間にいた。


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「ここは……私の心象世界?」

 精神世界だからなのだろう。身にまとうものはなく、シスタリアやメイコもいない。立地の姿になれるかも怪しいところであったが、魔法そのものの行使には支障がなさそうであった。


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「メファーラ? ってことは、私の精神世界ではない……マイアークの世界なのかしら?」

 不和と性行為、そして殺人を司る運命の蜘蛛糸の紡ぎ手、メファーラ。その実態は知られていないが、明確な己の娯楽のために定命のものに干渉するとされている。
 ママリアは契約の大公クラヴィカス・ヴァイルを奉じている。リッチの秘術、生前の薬の作成方法、いずれも彼から教わったものだ。無論、相応に対価は払ったのだが。
 ゆえに、ここでもし神の像が置かれるのであれば、それは彼であるべきだった。


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「とりあえず、あのゲートを目指してみましょう」


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「うん、高低差があると魔法使いは楽ね」

 マイアークの精神世界には、ママリアの魂を殺すべく魔物が存在していたが、それも平面であればこその脅威。高低差を活かした狙撃には一方的に蹂躙されるのみであった。


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「まあうっかり足を滑らせて落ちたけど。魔術師が対策持ってないわけないのよね」


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「……牛?」


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 そうして敵を各個撃破しながら進むこと暫し。ママリアは目的のゲートの元にたどり着いていた。戦闘の緊張はマジカの回復を阻害させるため手間はかかったが、やってることは安全地帯での一方的な攻撃である。傷らしい傷を負うことすらなかった。

「とはいえ、何か周辺にいいものがあるかもしれないし。探してみようかな♪」


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「えっと、だれか……いる?」


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「……マイアーク?」

 その牢獄に囚われていたのは、一人のダンマーであった。ママリアの知らない顔である。

「……ここがマイアークの精神世界なら、日記にあったマイアークの師匠なのかしら? 絶対に忘れられない記憶の象徴?」

 取りあえず、と扉に触れてみると、扉はあっけなく開き、ダンマーは笑顔を浮かべ虚空に溶けた。

「解放された、という事かしら? ……いい方向に動いてくれるといいんだけど」

 ほかにめぼしいものもない。ママリアは意を決し、ゲートをくぐった。


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 ゲートをくぐった先は、地獄の風景であった。

「これはまた……何か象徴するものがあるのかしら?」

 こちらにも敵はいるのだが、平面とはいえ召喚で足止めしつつ攻撃魔法ぶちかませば結構楽に倒せる。前の世界では安全が確保できたゆえ、フィンガー オブ マウンテンが有用だったが、こちらではコストパフォーマンスに優れるウィザードの憤激が猛威を振るった。


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「扉? この建物の上につながってるんだと思うけど……」

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 登ってみると、檻の中に囚われたダンマーの少年が。マイアークの面影が見て取れる。

「子供時代のマイアークかしら? こうしてると純朴な男の子なのにね」

 取りあえずこれも解放したところ、少年も先ほどのダンマー同様虚空に消えた。


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「さて。次のエリアはどんな世界なのか……」


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「あら綺麗。……ってことは、貧乏で辛かった幼少期があの地獄で、自身をデイドラロードに売り飛ばした師匠がメファーラ像のある世界。ここは綺麗なところってことは……人生で最も輝いてた時期の象徴、かしらね?」


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「今度はジュリアノスの神像……九大神にゆかりの時代があったのかしら? 取りあえずランドマークってことで行ってみましょうか」

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「あら? 赤い屋根? 取りあえず像の次に行ってみましょうか。ここ道ないし」

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「到着……って、これは……!」

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「やっぱり、マジカ回復の効能!」

 ママリアに錬金術の才能はないが、それでもただ食べるだけで効果がある。避けられぬマイアークの決戦においてマジカの確保はわずかな差が明暗を分けると言ってもよいだろう。
 ママリアは、このエリアにあるこの種を全部積み尽くす、と心に誓った。


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「よし、赤い屋根の建物についたわね。でも先の種を詰んでしまいましょう」


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「あ、次のランドマーク発見」

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 種を積み終わり、建物の方へ行ったママリアだったが、そこは壁すらないただの屋根があるだけの場所だった。

「残念。でも向こう側にも何かあるみたいだし、覗くだけ覗いてみようかしら」


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 すでに予想ができたことか。やはりそこにもとらわれているものがいた。ダンマーの女性である。

「ああ、マイアークの自伝を見る限り、人生の最も輝かしい時期の象徴なら、恋人でしょうね」

 解放された女性は、淡く笑って消えていった。その笑顔が悲しげに見えたのは、ママリアの気のせいか。


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 残念なことに、ランドマークのかがり火に特にイベント的なものはなく、代わりに奥に次の目的地となる建物が見えるだけであった。

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「次のエリア、かしらね。自叙伝に出てきた要素は一通り網羅したと思うけど……」

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 扉を抜けた先は決闘場(コロシアム)。そこに待ち構えるはマイアーク。
 そのマイアークの姿が明らかに巨大になっているのは、精神世界であるが故か。

「ついにやってきたか……。この長いサバイバルを乗り切ったことには正直驚いている。だが、それもすべてここで終わる」

 正直、難易度は大して高くなかった、と思ってるママリアである。これはマイアークも大したことないのでは、などとすら思う。

「哀れなる弱者よ、我こそこの世界の統治者! 我が意志によって造られた強固な障壁! 貴様がここで私を倒すことなどできるはずがない! 構えるがいい定命のものよ、私と一つになるときが待っている!」


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「おあいにく様、一つになる男性は死んだ夫以外にはいなくてよ!」

 いうが早いが、ママリアは駆けながら呪文を唱える。そしてマイアークは真逆に。双方ともに魔術師である。互いに突っ込んだりなどはしない。


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 防御の呪文を唱え、召喚による下僕を従える。そして集めた種をむさぼり、マジカを回復させるママリア。その時のことである。

「こ、これは……!?」

 マイアークの驚愕の声が響く。さもあらん。ママリアが解放した三人のダンマーが突如出現し、マイアークに襲い掛かったのだから。

「な、なんだこれは……私の……記憶、か……? だがなぜ私を攻撃する……? 何をした、ママリア!」


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 激高したマイアークは、記憶たちに襲われながらもメイスを振るう。マジカが切れたのか、戦闘魔術師(バトルメイジ)然とした見かけ通り、近接戦が得意なのか。


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 だが、その奮戦も数の暴力にはかなわなかった。むしろママリアが囮になってる間に着実にマイアークの傷は増え、最後にはママリアのフィンガー オブ マウンテンでとどめを刺されたのであった。


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 暗黒の遺跡を支配した、強大な死霊術師の世界が終わる……。




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「……はっ!?」

 ママリアが意識を取り戻すと、ちょうど目の前のマイアークが倒れるところであった。

「……えっと?」

 自分が精神世界に囚われている間、現実では何が起きていたのか。二人に尋ねると、マイアークがママリアの胸をつかんだ次の瞬間、マイアークが倒れてきたらしい。つまり、あの世界の戦いはすべて一瞬の出来事であったのか。


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 玉座に残された宝珠は、マイアークの魂を吸い込んだことで、膨大な力を発していた。

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「この宝珠、肉体的には弱まるけど、高いマジカを与えてくれるのね」

 というか、アビリティでスタミナ下がったらなんかひどい数値になった。どうしよう。


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 さて、最奥には宝物庫だか生活スペースらしき場所が。


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 そこにあった書物の中で、気になったものはマイアークが記した魂の呪縛と、モリアーシスの伝説についてであった。
 魂の呪縛は、マイアークがまだ師匠の下にいたころに記したもので、一時的な召喚ではなく、恒久的なスケルトンの作成について記してあった。

「けど、スケルトンの作成自体はできるのよね、私」

 どちらの方が強力で効率がいいかは今後の研究テーマではあるが。
 一方、モリアーシスの伝説について。第2紀に記されたものであり、それによると、やはりモリアーシスは、かつてアイレイドの都市のひとつであったという。

“アイレイドの宗教である4元素崇拝、その中心である光の象徴として、時折降ってくる星の断片を加工し、ヴァーラストーンなどの品を作り上げていたのは有名であったが、ある日振ってきた暗黒の霊気を放つ黒曜石のように漆黒の隕石。これを見つけ、持ち帰ったアイレイドの一派がいた。
 彼らはこの隕石を加工しようとする内、陰鬱で凶暴な性格に変じたが、それ以上に強靭な存在となったらしい。それゆえ、この力を第5の元素、闇と定義したが、それは冒涜であると他のアイレイドに迫害された。
 その一派が逃げ出し隠れたのが、モリアーシス、死者の都であった。
 隕石を加工し、身に着けその力を得たアイレイドたちは、肉体的にはもろくなったが、代わりに精神的に強化され、強力な魔法を行使するようになり、結果自らを不死化したという。
 そして、他のアイレイドたちとの戦争を起こしたのだ。モリアーシスの民に殺された敵兵は、死者の軍勢としてモリアーシスの軍に加わった。そのことに危機感を抱いたアイレイドたちは、当時は統一されておらず、点在していたが、一致団結してモリアーシス軍を殲滅し始めた。
 だが、都市内部では彼らはより強大な力を振るうため、アイレイドたちは追い詰めるも殲滅はできず、結果として封印するにとどまった”

「と、いう事らしいわね。そこにマイアークが転移されて、そのまま支配者になったってことかしら」
「その強大なアイレイドってどうなったニャ?」
「不死化して……自我が保てなくなって、あの住人じゃないかしら?」
「哀れ」


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「ちゃんと彼ら、私のこと主と認めてるのね」


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「……私の石像を作ってくれたのはいいんだけぞ……なぜに全裸?」
「かなり正確に見える」
「どうやって調べたのか気になるニャ」

 デフォルトではちゃんとマイアークのローブ鎧を装備してますよw

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